旬のさかな

5・6月 甘鯛・鯵

グルメの街金沢の台所、近江町市場で1924年創業。高級鮮魚一筋の忠村水産が地元石川のお魚を四季に合わせてご紹介いたします。

ここでは、甘鯛(アマダイ)と鯵(アジ)をご紹介します。

 甘鯛(赤アマダイ)

四角いおでこが特徴のアマダイはその名前から「タイ」の仲間と思われがちですが、実は「スズキ」の仲間です。タイに似てウロコが赤く、味わいがほのかに甘いことから「甘鯛」と呼んだということです。
上品な甘さの高級魚で京都では「ぐじ」といわれ、京料理によく使われます。石川県では夏に地物が刺網で取られます。

 効能

たんぱく質やビタミン類が豊富で、身は低脂肪で柔らかいので、病人食や離乳食にもよく合います。

 プロから一言

白身のアマダイは上品な甘さから昔から高級食材として珍重され、加賀料理でもよく使われる食材です。石川県ではアマダイを見ると夏を感じますね。目がはっきりして身が盛り上がったものを選びます。

 甘鯛を美味しく食べよう

  ハス蒸し
アマダイの上品な味を活かして薄味に仕上げたハス蒸しです。
ハス蒸しとは卵白を混ぜたレンコンのすり身を蒸しあげたものの総称で、アマダイのハス蒸しはほんのりとした甘みがよくレンコンに合い、代表的な加賀料理です。
  甘鯛のお茶漬け 漁師さんが船の上で作る「漁師飯」は隠れた名品揃い。その中でもアマダイのお茶漬けは絶品だとか。作り方はいたって簡単。
・お茶碗にご飯を入れ、 アマダイの切り身を上に乗せる。
・市販のお茶漬けのりをかけ、ちょっとお醤油をたらす。
・熱湯をかけて食べる。
アマダイがお湯の中で少し白く丸まったら、食べごろです。
高級魚のアマダイはこうやって豪快に食べてもウマイ!
  洋風にアレンジ
アマダイのロール蒸しをご紹介いただいたのは、山口県漁連のサイトです。アマダイは和も洋もアレンジ次第でとても美味しくいただけますね。
魚の種類が少なくなる夏のお魚はとても貴重です。
アマダイのロール蒸し、レシピはこちらから

 鯵(アジ)

「アジは味に通ず」と言われるように、味の良さにおいては魚の中でも絶品です。
アジの仲間には、マアジ、ムロアジ、シマアジ、ヒラアジなどがありますが、通常アジと呼ぶ場合はマアジを指します。
アジは年中出回っており、干物などで手軽に味わえるお魚ですが、旬のときは一番美味しく食べられます。

 効能

脂が乗り、高カロリーであるわりには風味がさっぱりしています。開き干しや丸干しなどはカルシウム、ミネラルの宝庫です。
(出典:北國新聞社発行『いしかわの四季のさかな』)

 プロから一言

アジは大きければ旨いかというとそうでもないんですね。体長40cmくらいが脂が乗って美味しい大きさです。
目が透き通って背中が太っているものが新鮮です。

 アジの下ごしらえ(3枚おろし)にチャレンジ!

小ぶりなアジはお魚初心者が下ごしらえの練習をするのにピッタリ。面倒臭がらずにやってみましょう。これが出来ればあなたもお魚大好きになりますよ。
(参照:北國新聞社発行『いしかわの四季のさかな』)


1.魚を水洗いし、尾から頭の方へウロコを取る。ぜいごを尾のほうから薄くそぎ取る(写真参照)。

2.胸びれの下に包丁を斜めに入れ、頭を切り落とす。骨がかたくて切りにくいときは裏側からも包丁を入れるといい。

3.胸びれの部分から縦に包丁を入れ、腹を切り開く。

4.包丁の刃先で内臓をこそげるようにきれいにかき出す。

5.腹の中に残った内臓や血を冷たい水で流し、水気をペーパータオルなどで十分に拭き取る。

6.尾を左にしておき、中骨のすぐ上に包丁を入れる。包丁を中骨に沿わせて尾のほうへ進め、下身を切り離す。

7.上身(中骨のついたほう)の皮目を上にし、6.と同様に包丁を入れる。

8.残った腹骨を包丁をねかせて薄くそぎ取る。

9.上身、中骨、下身の三枚になる。

 石川の「今が旬のお魚」

石川県は四季を通して美味しいお魚に恵まれています。クリックすると、お魚の詳しい情報がゲットできます。なお、旬の定義は地元石川県を主体にしております。


1・2月 
鰤・鱈

3・4月 
さより・はちめ

5・6月 
甘鯛・鯵

7・8月 
赤イカ・岩牡蠣

9・10月 
甘えび・かれい

11・12月 
蟹・なまこ